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「インスタは一応やっている。でも、予約も問い合わせも増えていない」。愛媛でお店や会社を経営している方から、いちばんよく聞く言葉です。このコラムでは、SNS集客がうまくいかない本当の原因と、投稿を増やす前に決めておくべき3つのことを、県内の実例とあわせて整理します。
うまくいかない原因は、投稿の量ではありません
SNS集客の相談を受けるとき、最初に伺うのは投稿の頻度ではなく「その投稿は、誰に届いてほしいものですか」という質問です。ここで手が止まる場合、原因はほぼ共通しています。発信の設計が決まっていないまま、投稿だけが積み重なっている状態です。
がんばって毎日投稿しても、届けたい相手が決まっていなければ、アルゴリズムは誰に見せればよいか判断できません。反応が付かないので疲れてきて、更新が止まる。愛媛に限らず、地域のお店のアカウントの多くがこの流れで止まっています。
逆に言えば、投稿の本数を増やす前に設計を決めるだけで、同じ労力の発信が別物になります。決めることは3つだけです。
先に決めるのは「誰に・何を・どこで」の3つです
誰に——「愛媛のみんな」では、誰にも届きません
「地域の皆さんに知ってほしい」は、気持ちとしては正しくても、発信の設計としては広すぎます。平日の昼にランチを探している松山の会社員なのか、週末に子どもと出かける場所を探している家族なのか。顔が思い浮かぶ一人まで絞ると、投稿の内容も、載せるべき情報も、自然に決まっていきます。
絞ると届く範囲が狭くなりそうに感じますが、実際は逆です。SNSは「この投稿を喜ぶ人」がはっきりしているコンテンツほど、その周辺の人にも広げてくれます。
何を——お店の日常は、お客様には非日常です
「発信するネタがない」という悩みもよく聞きます。ただ、これまでの経験では、ネタがなかったお店は一軒もありません。仕込みの手元、道具の手入れ、常連さんとのやりとり。中の人にとっての当たり前は、外の人にとって初めて見る世界です。
大事なのは、それを「誰に」で決めた相手が知りたい順番に並べ替えることです。メニュー表の写真より、そのメニューができるまでの物語の方が、行く理由になります。特別な機材も要りません。スマートフォンでの撮影から始められます。
どこで——プラットフォームは客層で選びます
InstagramもYouTubeもGoogleマップも、全部やる必要はありません。届けたい相手がどこで探しているかで、始める場所を決めます。
| 手段 | 向いている目的 | 業種の例 |
|---|---|---|
| Instagram(リール・フィード) | 来店・予約、お店の世界観の発信 | 飲食店、美容室、小売、宿泊 |
| YouTube | 専門性の発信、指名されての相談・全国への販売 | 専門店、教室、職人、BtoB |
| Googleマップ(ビジネスプロフィール) | 「近くで探している人」の来店・電話 | 店舗業種全般、治療院、工務店 |
| 採用SNS | 応募の獲得、社風・働く人の発信 | 建設、製造、介護など採用に悩む業種 |
迷ったら、来店型のお店はInstagramとGoogleマップの組み合わせから始めるのが定石です。検索面(マップ)と発見面(SNS)の両方に窓口ができます。
愛媛の現場で、実際に起きたこと
抽象論だけでは判断しづらいので、私たちが愛媛県内で伴走した実例を2つ挙げます。
ひとつは、西予市のラーメン店「麺や一心」の10周年企画です。やったことは奇抜な企画ではなく、店主の10年分の物語を、常連さんと地域の人に向けてInstagramで届け続けたことでした。周年当日は100組以上が順番を待ち、過去最高売上を記録しています。「誰に・何を」が決まっていれば、投稿は広告ではなく、行く理由になります。
もうひとつは、同じく西予市の苔農園「西予苔園」です。栽培している本人が育て方のノウハウを発信するという立ち位置を決め、個人のお客様にはYouTubeで、造園業界には別のInstagramアカウントで、それぞれ違う内容を届けました。個人向けはYouTube登録1.4万人がストアへの導線になり、業界向けはリールの閲覧が12万回を超えて初回相談と案件受注につながっています。同じ専門性でも、届ける相手を分ければ価値の形が変わるという例です。
続けられる体制まで決めて、はじめてスタートです
設計が決まっても、発信は続かなければ成果になりません。始める前に、誰がどのくらいの時間を使えるのかを正直に見積もっておくことをおすすめします。体制の選択肢は、大きく3つあります。
- 自分(自社)で発信する——時間は使うが、発信する力がお店に残ります
- 伴走してもらいながら発信する——添削と改善のサイクルで、遠回りを減らせます
- 運用を任せる——時間を本業に使い、企画から改善までを外部に委ねます
どれが正解ということはなく、使える時間と目的で決める話です。ねざしマーケティングではこの3つを分けた料金体系にしていますが、どこに頼むとしても「最初から月額の運用代行ありき」ではなく、いまの体制に合う形から始めるのが失敗しないコツです。
まとめ——投稿を増やす前に、設計を決めます
SNS集客は、フォロワー数を競うゲームではなく、届けたい一人に届いて、予約や問い合わせという行動につながるかどうかの設計の話です。「誰に・何を・どこで」の3つを決めてから投稿を始めると、同じ労力でも結果は変わります。愛媛で発信に悩んでいる方の、最初の整理に使ってもらえたらうれしいです。
よくあるご質問
毎日投稿しないと伸びませんか?
本数より先に、誰に何を届けるかの設計が結果を左右します。週2〜3本でも、届けたい相手と投稿の役割が合っていれば予約や問い合わせにつながります。続かない毎日投稿より、続けられる本数で改善を重ねる方が成果に近づきます。
フォロワーが少ないうちは集客できませんか?
できます。1万人に届いて誰も動かないより、100人に届いて数人が来店する方が事業には意味があります。プロフィールから予約・問い合わせへの導線が整っていれば、フォロワーが少ない時期でも発信は仕事につながります。
結果が出るまでどれくらいかかりますか?
目安として、3ヶ月で反応の傾向が見え、6ヶ月で発信の型が固まります。最初の数字が小さい時期は失敗ではなく、届け方を調整するためのデータが集まる期間だと考えています。

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