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事業をされている方から、「ホームページを作ったのに集客できない」「お金をかけたのに効果がない」というご相談をよくいただきます。ただ、お話を伺っていくと、実際には効果が出ていないのではなく、効果があったかどうかを確かめる方法がないまま、感覚だけで「効果がない」と判断しているケースが少なくありません。まず記録から見直すと、次に何をすべきかが見えてきます。
「効果がない」の中身は、人によってかなり違います
同じ「効果がない」という言葉でも、話を詳しく聞くと中身はさまざまです。問い合わせが月に1件もない状態を指す方もいれば、月に数件は来ているが思ったほど増えないという方もいます。アクセス数自体を見ておらず、なんとなく「反応がない気がする」という感覚だけで判断している方もいます。
この違いを曖昧にしたまま手を打つと、的外れな対応になりがちです。まったく見られていないのにデザインだけ変えても人は増えませんし、逆にアクセスはあるのに広告費だけ増やしても、途中で離脱している問題は解決しません。原因の切り分け方は別の記事で詳しく整理していますが、その切り分けをする前に、そもそも「何を見て効果を判断しているか」を確認しておく必要があります。
問い合わせの記録を、実は取っていない会社が多いです
私たちがホームページのご相談を受けるとき、最初にお聞きするのが「問い合わせは何件くらいありましたか、どこ経由でしたか」という質問です。ところが、この質問にすぐ答えられる会社は、実はそれほど多くありません。
商圏が限られた地域では、ひとつひとつの問い合わせが貴重です。それにもかかわらず、次のような経路の問い合わせは記録に残らないまま流れていきがちです。
電話での問い合わせ——フォーム経由と違ってシステムに残らないため、担当者の記憶だけが頼りになります
来店時の「ホームページを見て来ました」という一言——接客中に聞き流してしまい、あとから振り返る記録として残っていません
LINEやInstagramのDM経由の問い合わせ——ホームページで存在を知り、実際の連絡は別の窓口からということも多くあります
紹介やリピートとの混同——新規の問い合わせなのか、以前からのお客様なのかを分けずに数えている状態です
記録がなければ、ホームページが役に立っているのかどうかを判断する材料自体が存在しません。「効果がない」という感覚は、記録がないことの裏返しになっている場合が多いのです。
無料で見られる数字は、思っているより多くあります
記録というと大がかりに聞こえるかもしれませんが、Googleが無料で提供しているサービスだけでも、確認できることはかなりあります。代表的なのが、検索での見え方が分かるGoogle Search Consoleと、サイトに来た人の動きが分かるGoogle Analytics(GA4)です。
| 見る場所 | 分かること | 見るポイント |
|---|---|---|
| Google Search Console | 検索でどれだけ表示され、クリックされたか | 表示回数はあるのにクリック数が低いなら、タイトルや説明文の見直しが先です |
| Google Analytics(GA4) | サイトに来た人数と、どこから来たか | 検索・SNS・直接入力のどこが多いかで、次に力を入れる場所が変わります |
| 問い合わせフォーム・電話の記録 | 実際に問い合わせへつながった数 | アクセスがあっても記録がなければ、効果が見えていないだけの可能性があります |
どちらも登録は無料で、専門知識がなくても大まかな傾向はつかめます。あわせて自社名や「業種名+地域名」で検索し、自分の会社が出てくるかどうかも確認してみてください。地域名の検索で出てこないなら、そもそも見られる機会自体が少ない状態です。
記録を続けた屋根工事会社は、変化が見える形になっていました
私たちが伴走している地域の屋根工事会社の実例です。この会社は、問い合わせを新規・紹介・リピートに分けて、月ごとに記録を続けていました。当初は月1〜2件ほどだった問い合わせが、ホームページを問い合わせにつながる構成へ作り直したあと、月10〜15件ほどまで増えたことが、この記録によってはっきりと分かりました。
もし記録を取っていなければ、「増えた気がする」という感覚だけで終わっていたはずです。記録が数字として残っていたからこそ、次にどこへ力を入れるべきかを一緒に判断でき、その後もSEO記事の積み上げや広告運用の改善など、段階を追った打ち手につなげることができました。効果を確かめる仕組みがあることは、次の一手を選ぶための材料にもなります。
記録があれば、「効果がない」と「時間がかかっている」を区別できます
ホームページの集客には、効果が出るまでに時間がかかる施策もあります。検索から自然に人が来るようになるまでには、内容を積み上げて数か月から1年ほどかかることも珍しくありません。この間、記録がなければ「何も変わっていない」ように見えてしまいますが、記録があれば、表示回数だけは少しずつ増えているといった小さな変化に気づけます。
逆に、記録を数か月続けても表示回数もアクセスも問い合わせも一切動かないのであれば、それは時間の問題ではなく、入口そのものに手を入れる必要があるというサインです。この判断は、記録がなければ下しようがありません。「もう少し待てば効果が出るのか」「今すぐ手を入れるべきか」を決める材料として、記録は欠かせないものです。
明日からできる、小さな記録の始め方
記録の仕組みは、最初から完璧である必要はありません。むしろ、続けられる形で小さく始めることのほうが大切です。次のような項目から始めてみてください。
問い合わせ1件ごとに、日付・経路・新規かどうかを記す——電話でもLINEでも、専用のツールは要らず、表計算ソフトの1行で十分です
新規のお客様に「どこで知りましたか」と一言尋ねる——接客の流れで自然に聞ける質問で、記録の抜けを減らせます
Google Search ConsoleとGA4を、月1回だけ確認する——毎日見る必要はありません。月末に数字を見る習慣だけで十分な材料になります
3か月分たまったら、増減の傾向を振り返る——1か月だけでは判断できない変化も、3か月分並べると見えてきます
実際にご相談を受けたときも、まずはこの記録から始めていただくことが多いです。記録が形になってはじめて、ホームページを作り直すべきか、入口を増やすべきか、それとも今のまま様子を見るべきかを、根拠を持って判断できるようになります。
まとめ——「効果がない」と決める前に、記録できる形を整えます
ホームページの集客に効果を感じられないときは、いきなり作り直しを検討する前に、次の順番で確認してみてください。
「効果がない」の中身を具体化する——アクセスがないのか、来ているのに問い合わせにならないのかを、まず言葉にします
問い合わせの記録を取り始める——電話・LINE・来店時の一言まで含めて、経路と件数を記録します
Google Search ConsoleとGA4を月1回確認する——無料で見られる数字から、表示・クリック・流入元の傾向をつかみます
数か月分の記録がたまってから判断する——1か月の結果だけでなく、傾向として見ることで、時間がかかっているだけなのか手を入れるべきなのかが分かります
記録の仕組みが整うと、ホームページを直すべきタイミングも、今のホームページを活かす方法も見えやすくなります。ホームページ制作のご相談では、今のアクセスや問い合わせの状況を一緒に確認するところから始めています。
よくあるご質問
Search ConsoleやGA4の設定は、自分でできますか。
できます。どちらもGoogleアカウントがあれば無料で登録でき、サイトに小さなタグを1つ入れるだけです。制作会社が管理しているサイトなら、登録だけ依頼して閲覧権限を自社でもらう形が一般的です。数字の読み方は最初は難しく感じますが、表示回数・クリック数・流入元の3つだけ見れば十分です。全部を理解しようとせず、毎月同じ3つの数字を並べることから始めてください。
電話の問い合わせを記録するのは、現場が忙しくて続きません。
完璧を目指すと続かないので、「日付と、どこで知ったか」の2点だけにしてください。受話器の横にメモ用紙を置き、電話を切ったあとに1行書くだけで十分です。月末にそれを表計算ソフトへ転記します。それでも難しい場合は、新規のお客様にだけ聞く、と範囲を絞ってください。全件より、続いている記録のほうが判断には使えます。
記録を取り始めて、どのくらいで判断できますか。
最低3か月は見てください。1か月では季節や偶然の影響が大きく、増えたのか減ったのか判断できません。3か月分を並べると、表示回数だけが伸びているのか、クリックも増えているのか、問い合わせまで届いているのかが見えてきます。逆に3か月たってもどの数字も動かないなら、時間の問題ではなく入口に手を入れる必要があります。
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