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Instagramの運用を始めたお店から、「リールとフィード投稿は、どちらを出せばいいですか」とよく聞かれます。この2つは同じ「投稿」という言葉でまとめられていますが、実は届く相手がそもそも違います。違いを知らないまま片方だけを出し続けると、投稿の数は増えているのに新しいお客様は増えない、という状態になりやすいところです。このコラムでは、拡散の仕組みの違いを自社アカウントの実データで確認したうえで、目的に合わせた使い分けと、運用を相談する会社を選ぶときの確認事項まで整理します。
リールとフィード投稿は、届く相手がそもそも違います
はじめに、いちばん大事な違いを押さえます。フィード投稿は、基本的にすでにフォローしてくれている人のタイムラインに表示されます。そこで保存やコメントなどの反応が集まったときに、発見タブなどを通じてフォロワー以外へも広がっていきます。つまり、フォロワーを起点にして外側へ広がる仕組みです。
一方でリールは、フォローしているかどうかに関係なく、興味が近いと判断された人におすすめとして配信されます。フォロワーがまだ少ない段階でも、フォロワー以外に届く可能性があります。ここが決定的な差になります。
この違いを役割の言葉に置き換えると、整理しやすくなります。リールは「まだ知らない人に見つけてもらう」ための投稿で、フィード投稿は「見つけてくれた人に納得してもらう」ための投稿です。どちらが優れているという話ではなく、担当している工程が違うと考えてください。
同じ60日間で、リールは12万回・フィード投稿は4,177回でした
ここからは、実際の数字で確認します。ねざしマーケティングが自ら運用し、検証を続けているInstagramアカウント「ズバッと解決!苔庭ドクター(@kokeniwa_doctor)」のインサイトです。苔庭を施工しても定着しないという造園業界の課題に向けて、リールに絞って検証しているBtoBアカウントになります。
まず、60日間の閲覧数は128,673回でした。その内訳が、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

閲覧のうち、フォロワーは13.4%にとどまり、86.6%はフォロワー以外に届いていました。同じ期間に純フォロワーは1,079人増えています。フォロワーを増やしてから届けるのではなく、フォロワー以外に届いた結果としてフォロワーが増えている、という順番になっている点が重要なところです。
さらに、コンテンツの種類ごとに閲覧数を分けて見ると、違いがはっきりします。

| コンテンツの種類 | 60日間の閲覧数 | 読み取れること |
|---|---|---|
| リール動画 | 12万回 | 閲覧の大半をフォロワー以外が占め、新しい人との接点になっている |
| ストーリーズ | 5,496回 | ほぼフォロワーが見ており、既存の関係を保つ役割になっている |
| 投稿(フィード) | 4,177回 | 閲覧数は小さいが、プロフィールに来た人が読む材料として残っている |
同じアカウントの同じ期間で、リールとフィード投稿の閲覧数には約29倍の差がつきました。閲覧数順の上位コンテンツも、2.8万回、2.4万回、2.3万回、1.6万回と、すべてリールが占めています。このアカウントは運用1か月・14投稿の段階で初回相談と案件受注が発生しており、フォロワー数が積み上がる前から仕事につながりました。
ただし、この数字をそのまま一般化はできません。造園業者に向けて課題解決の情報をリールに絞って出した結果であり、業種や発信内容が変われば比率も変わります。お伝えしたいのは「リールなら12万回届く」ということではなく、フォーマットによって届く相手が構造的に違うということです。詳しい背景は西予苔園・苔庭ドクターの実績ページにまとめています。
フィード投稿が担うのは、来てくれた人が読む「検討材料」です
ここまで読むと「では、フィード投稿はいらないのでは」と思われるかもしれません。そうではありません。リールで見つけた人は、興味を持つと必ずプロフィールを見に来ます。そのときに何が並んでいるかで、フォローするか、問い合わせるか、そのまま離れるかが決まります。
フィード投稿は、保存されて後から見返される性質があります。だからこそ、メニューや料金、施工事例、よくある質問、お店の場所や営業時間といった、判断するために読み返したい情報を置く場所として機能します。リールが入口だとすれば、フィード投稿は棚に並んだカタログにあたります。
採用の発信でも同じ構造が起きます。楽しそうな雰囲気の動画で認知は広がっても、仕事内容や条件、1日の流れといった検討材料が揃っていないアカウントでは、応募という行動まで進みにくくなります。見つけてもらう投稿と、判断してもらう投稿は、別々に用意する必要があります。
逆に、フィード投稿だけを続けている状態は、カタログだけを作って入口を開けていないお店に似ています。中身は充実しているのに、そもそも通りかかる人がいません。SNS集客の始め方のコラムでも触れたとおり、「誰に・何を・どこで」届けるかを決めることが土台になります。その設計を、フォーマットの選択にまで下ろすという話です。
目的別に、どちらを主役にするかを決めます
実際の運用では、毎回どちらを出すか迷うより、目的ごとに主役を決めておく方が続きます。目安として整理します。
| 運用の目的 | 主役にする投稿 | 考え方 |
|---|---|---|
| 新しいお客様に知ってもらいたい | リール | フォロワー以外に届く経路がここに集中しているため、認知を広げる工程はリールが担う |
| 商品やサービスを検討してもらいたい | フィード投稿 | 料金、事例、比較、よくある質問を読み返せる形で置き、判断の材料にしてもらう |
| 常連との関係を保ちたい | ストーリーズ | すでにつながっている人に日常を届け、忘れられない状態をつくる |
| 採用の応募につなげたい | リールとフィードの両方 | リールで職場を知ってもらい、フィードで仕事内容や条件という検討材料を揃える |
| 予約や購入につなげたい | プロフィールとハイライト | 投稿から行動までの導線を用意し、迷わずたどり着ける状態にしておく |
この表の使い方はひとつです。今アカウントで出している投稿を数えて、いちばん叶えたい目的の行と噛み合っているかを見比べてください。新規のお客様を増やしたいのに、出しているのがフィード投稿ばかりであれば、その時点で工程がひとつ抜けています。
リールを出していなかったお店で、何が変わったのか
愛媛県西予市野村町のラーメン店・麺や一心では、以前のInstagramは月替わりメニューや臨時休業など、営業情報を知らせる場所として使われていました。必要な情報は届いていましたが、店主の人柄や一杯が生まれる背景まで共有する媒体にはなっていませんでした。リールは出していない状態です。
10周年に向けて、店主の想いと10年間の物語をリールで届け、限定ラーメンの試作過程やカウントダウンを継続して発信しました。その結果、約1か月でフォロワーは約500人増えました。そして10周年当日には100組以上が順番を待ち、過去最高売上を記録しています。
ここで見ていただきたいのは、フォロワーが増えたことよりも、Instagramの役割が変わったことです。お店から情報を告知するだけの場所から、お客様が店主の想いを知り、応援し、来店という行動で返せる場所へ変わりました。リールを足したことで、届く相手が広がっただけでなく、届く内容も変わったことになります。詳細は麺や一心の実績ページにまとめています。
「フィード投稿だけ」の運用になっていませんか
愛媛でもInstagramの運用代行は増えており、月額を抑えたプランも見かけるようになりました。ここで一度確認していただきたいのが、契約している、あるいは検討している内容の提供範囲です。
料金を抑えたプランでは、提供範囲が画像のフィード投稿を中心に設計されていることがあります。画像の制作は工数が読みやすく、原稿とデザインで完結できるためです。対してリールは、撮影の段取り、構成の設計、編集という別の工程が必要になり、同じ月額には収まりにくくなります。これは手抜きという話ではなく、価格に見合った設計としてそうなっているだけです。
問題になるのは、目的が「新しいお客様を増やしたい」なのに、提供範囲がフィード投稿だけになっている場合です。この組み合わせでは、投稿は毎月きちんと納品されているのに、届く相手が広がらないという状態が起こります。契約前に、次の5点を確認しておくと防げます。
- 見積書の「月〇投稿」に、リールなどの動画が何本含まれるのかを確認してください。本数の内訳が書かれていない場合は、必ず聞いてください。
- リールの素材を誰が撮影するのかを確認してください。自社で撮って渡す前提なのか、撮影から任せられるのかで、必要な手間がまったく変わります。
- リールの企画と構成を誰が考えるのかを確認してください。編集だけを請け負う形と、企画から入る形では成果が変わります。
- 提案を受ける前に、運用の目的を聞かれたかどうかを思い出してください。目的を確認せずに投稿本数だけを提示してくる場合は、設計の工程が省かれている可能性があります。
- 毎月の報告で何の数字を見るのかを確認してください。フォロワー数だけでなく、フォロワー以外にどれだけ届いたかを見ているかどうかが、使い分けを理解している会社かの分かれ目になります。
費用の目安にも触れておきます。リールに関わる工程は、必要なところだけを切り出して依頼できます。今の体制で足りない部分だけを補う、という考え方です。
- まず1本だけ試したい場合リール・ショート編集の初回トライアルが1本7,000円(税込7,700円)です。続けて頼む場合は1本7,500円(税込8,250円)、まとめるなら8本パック56,000円(税込61,600円)になります。
- 企画から制作まで任せたい場合SNSキャンペーン・リール8本制作パックが298,000円(税込327,800円)です。撮影から必要であれば、SNS撮影代行を月1回・最大3時間80,000円(税込88,000円・交通費別)で追加できます。
- アカウント全体を任せたい場合Instagram継続運用・月10投稿が198,000円(税込217,800円)です。
料金はすべてSNS集客支援のサービスページで公開しています。ここから先で迷いやすい3つの論点は、それぞれ別のコラムに分けて整理しました。
- 撮影から編集まで、どこまでを任せるかを決めたい方は、SNS撮影・リール制作の代行のコラムをご覧ください。
- 他社の見積もりと比べたい方は、Instagram運用代行の費用相場のコラムで4つの価格帯を確認できます。
- 県内と県外のどちらに頼むか迷う方は、愛媛でSNS運用代行を選ぶ基準のコラムで判断材料を整理しています。
まとめ——投稿を増やす前に、役割を分けます
リールとフィード投稿は、同じ「投稿」という言葉でまとめられていますが、届く相手が構造的に違います。この記事の要点は3つです。
- リールは、まだ知らない人に見つけてもらう工程を担います。フォロワー以外に届く経路が、ここに集中しているからです。
- フィード投稿は、見つけてくれた人が読み返す検討材料として働きます。料金や事例を、保存できる形で置いておく場所になります。
- どちらかが欠けると、工程がひとつ抜けます。私たちが検証したアカウントでは、同じ60日間でリールが12万回、フィード投稿が4,177回という差になりました。
投稿が増えているのに成果が変わらないと感じているなら、本数ではなく配分を疑ってみてください。増やすべきなのは投稿の数ではなく、抜けている工程の方です。
そのうえで運用を誰かに任せるのであれば、提供範囲に動画が含まれるか、目的を聞いてくれるか、フォロワー以外への到達を見ているか——この3点を確認してください。ここに答えられる相手であれば、リールとフィード投稿の使い分けを理解している会社だと判断できます。
よくあるご質問
リールとフィード投稿、どちらから始めるべきですか?
まだフォロワーが少なく、新しい人に見つけてもらう段階であれば、リールを主役にすることをおすすめします。フィード投稿は既存のフォロワーへの表示から広がっていくため、そもそも見てくれる人が少ない段階では反応の起点をつくりにくいからです。ただし、リールで見つけた人は必ずプロフィールを見に来ます。そのときに読む材料がまったくない状態は避けたいので、実際には「リールを主役にしつつ、検討材料になるフィード投稿を並行して用意する」進め方が現実的です。
フィード投稿だけでもフォロワーは増えますか?
増えないわけではありませんが、時間がかかりやすい進め方です。フィード投稿は既存のフォロワーに表示され、そこでの保存やコメントの反応が良いときに発見タブなどへ広がっていく仕組みのため、フォロワーが少ないうちは外に広がる起点そのものが小さくなります。私たちが検証したアカウントでも、同じ60日間でリールは12万回の閲覧に対し、フィード投稿は4,177回でした。フィード投稿を否定するものではなく、担っている役割が違うと考えてください。
リールの制作だけを頼むことはできますか?
できます。ねざしマーケティングでは、リール・ショート編集を1本7,500円(税込8,250円)から承っており、初回は1本限定のトライアル価格7,000円(税込7,700円)でお試しいただけます。まとめて依頼する場合はショート編集8本パック56,000円(税込61,600円)、企画から制作までを任せたい場合はSNSキャンペーン・リール8本制作パック298,000円(税込327,800円)をご用意しています。撮影から必要な場合は、月1回・最大3時間のSNS撮影代行を80,000円(税込88,000円・交通費別)で追加できます。
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